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バセドウ病(甲状腺機能亢進症) 内分泌病態 第1回

 みなさん、こんにちは。

 春になって、少しずつ暖かくなりましたね。

 ソメイヨシノは終わってしまいましたが、まだまだ他の桜は残っていますね。

 これから東京は枝垂桜や八重桜が盛りになりますね。

 東北地方では、これからですね。

 さて、今回はバセドウ病について説明していきます。

 前にも書きましたが、修正版です。

 you tube版を出したので、それに合わせて修正します。



1 概 念

 まず、バセドウ病とは何かですね。

 この病気は甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患です。

 甲状腺機能を亢進する代表的疾患です。

 甲状腺は、トリヨードサイロニン、サイロキシンといった代謝を亢進するホルモンですね。

 解剖生理のところを見てくださいね。

① 甲状腺の病気は女性に多い疾患ですが、バセドウ病も女性が多く罹っています。

 大体、4倍から5倍ぐらい多いです。

② 発症年齢は、20歳代から30歳代が全体の過半数を占めています。

 次いで、40歳代50歳代となっています。

 青年から壮年にかけて多い疾患です。

③ ところで、バセドウ病は免疫が関係しています。

 免疫とは、身体に侵入した異物を攻撃して自己の健康を維持する仕組みですね。

 このあたりは1年生の時に勉強したでしょうか。

 バセドウ病では、甲状腺を異物を認識してしまったため、それに対する抗体が作られてしまいます。

 この抗体が、下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンの代わりに甲状腺を刺激して、甲状腺ホルモンを作らせてしまいます。

 何故、自分の身体を攻撃する抗体が作られるかはわかっていません。

 こういう疾患を自己免疫疾患といいます。

④ それから、バセドウ病患者の15%ぐらいは、家族にもバセドウ病患者がいるといわれていますので、遺伝的要素も関係しているのかもしれません。

2 症 状

 バセドウ病は甲状腺ホルモンの過剰によって起こる疾患です。

 甲状腺ホルモンは、身体の新陳代謝を活発にするホルモンです。

 これを代謝亢進といいます。

 そのため、甲状腺ホルモンが過剰な状態にある患者は生き生きとしています。

 肌の艶もよく元気そうに見えます。

 しかし、新陳代謝か異常に活発であるということは、無駄にエネルギーを浪費しているようなものです。

 この状態は、いつも早歩きというか、ジョギングをしているような感じでしょうか。

 みなさんは、走っているとどんな状態になりますか。

 心臓がドキドキしませんか?

 これ、動悸ですね。

 更には息切れ脈拍が速くなりませんか?

 脈拍は100を超えることもあります。

 そのため血圧も高くなります。

 当然ですけど、汗を一杯かきますよね。

 走ると身体が暑くなって疲れるでしょ。

 体温は37.5前後の微熱といった症状がでます。

 いつも走っている状態ですから、エネルギーの消費が大きいですよね。

 そのため食欲が増します。

 しかし、食べても食べても太れません。

 むしろ痩せていく人もいます。

 これを「るいそう」といます。

 ただ、若い女性の中には消費する以上に食べて太る人もいます。

 体重増加です。

 食欲が増して吸収が良くなるので高血糖になりやすいです。

 そのため、尿糖が陽性となります。

 この尿糖は、バセドウ病なのか、糖尿病のためなのか検査する必要があります。

 他に多い症状は手足の振るえです。

 いわゆる振戦です。

 指先の震えが目立ち文字が書きづらくなります。

 精神的には不安定になり、イライラしたり集中力がなくなります。

 落ち着きがない感じですか。

 そのため、仕事の能率が落ちたり、子どもの場合は学校の成績が落ちたりします。

 みなさんは、こんな状態を我慢できますか??

 バセドウ病は「グッド・モーニングがない病気」と言われるぐらい、機嫌よく朝を迎えることができない病気です。

 寝起きが悪く、午前中はずーと調子が悪い感じです。

 その他、顔つきや目つきがきつくなったり、目が出てくる眼球突出はバセドウ病の代表的な症状です。

 これはメルゼブルグの三徴候とか三主徴と言われています。

 ただ、眼球突出する人は2~3割ぐらいで、みんながみんな眼球突出する訳ではありません。

 眼球が突出しなくても、上まぶたが腫れたり(眼瞼腫張(がんけんしゅちょう))、

 上まぶたが上の方に引っ張られるために、目が大きくなったように見えます(眼瞼後退(がんけんこうたい))。

 バセドウ病による目の異常をバセドウ眼症といいます。

 眼球が突出するのは、眼球の後ろにある眼窩脂肪(がんかしぼう)や眼球を動かす外眼筋(がいがんきん)が炎症やむくみによって大きくなるためです。

 一般的に喫煙をしている人に眼球突出が多く現われます。

 タバコはバセドウ病に良くないということですね。

 メルゼブルグの三徴候には、その他に甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)があります。

 甲状腺腫とは甲状腺の腫れ(はれ)です。

 甲状腺腫には、甲状腺全体が腫れる「びまん性甲状腺腫」と部分的に腫れる「結節性甲状腺腫」があります。

 バセドウ病の場合はびまん性甲状腺腫になります。

 人によって腫れの大きさは様々ですが、若い人は大きくなりやすい傾向があります。

 逆に、高齢者は甲状腺腫が小さい傾向にあります。

 メルゼブルグの三徴候、最後は動悸です。
 
 これは代謝亢進の結果でしたね。

3 検 査

 バセドウ病の検査では、まず血液検査が行われます。

 血液検査を行い血液中の甲状腺ホルモン、トリヨードサイロニンサイロキシンの量を測定します。

 もう1つ、血液検査して甲状腺を刺激する抗体TSHレセプター抗体)の存在を確認します。

 もし、この抗体が存在すればバセドウ病と診断されます。

 多くの場合は、この抗体確認によってバセドウ病か否かの診断がつきます。

 しかし、中には血液検査だけでは診断がつかない場合もあります。

 その場合はアイソトープ検査を行います。

 いわゆる放射性ヨウ素(ヨード)を使って検査をします。

 バセドウ病は甲状腺ホルモンを大量に作る疾患です。

 その甲状腺ホルモンの材料がヨウ素、ヨードです。
 
 そこで、放射性ヨウ素(アイソトープ)を服用してもらい、アイソトープが甲状腺にたくさん集まってくればバセドウ病と診断します。

 アイソトープ検査では、検査日7日前からヨウ素の多い食品(海藻類)を避けてもらう必要があります。

 コンブやワカメ、ヒジキなどを止めてもらいます。

 また、イソジンなどのうがい薬の使用も中止になります。

 イソジンにはヨードが入っているからです。

4 治 療

 
 甲状腺ホルモンが過剰にならないような治療を行います。

 甲状腺ホルモンが過剰にならないようにする方法は3つほどあります。

① まず、薬物療法です。

 甲状腺ホルモンが過剰にならないように抗甲状腺薬を規則的に服用します。

 代表的な薬剤は、メルカゾールチウラジールプロパジールなどを使用します。

 これらの薬剤も当然副作用があります。

 例えば、かゆみ皮疹などです。

 赤い発疹などが出たら服用中止ですね。

 また肝機能障害があります。

 肝機能障害としては、AST、ALTが高くなる場合黄疸が出る場合があります。

 肝機能障害はチウラジール、プロパジールなどの使用の場合が多いようです。

 最も危険な副作用としては無顆粒球症です。

 これは白血球の中の顆粒球という細菌を殺す細胞がなくなってしまう副作用です。

 したがって、放置しておくと命に関わります。

 無顆粒球症は強い喉の痛みと高熱です。

 これは血液検査によって判明します。

 したがって、そのような症状がでたら直ぐに血液検査です。

 だいたい1000人に1人ぐらいの割合で発症します。

 その他にも発熱とともに関節痛が起こることがあります。

 関節痛は上肢、下肢の関節に見られます。

 肺や腎臓が炎症を起こす場合もあります。

② 次がアイソトープ治療です。

 放射性ヨウ素を使用して、甲状腺に集まった放射性ヨウ素によって甲状腺の細胞を減らす方法です。

 甲状腺細胞の数が減少すれば甲状腺ホルモンの量も減ります。

 アメリカでは、このアイソトープ治療が主流です。

 ただし、甲状腺細胞の数が減りすぎれば甲状腺機能低下症になってしまいます。

 ここが難しいところです。

③ 最後が手術療法です。

 甲状腺そのものを外科的に切除する方法です。

 ホルモンの分泌もとである甲状腺を切除することで、ホルモンの過剰分泌を是正します。

 ただし、どの程度甲状腺を切除するのか難しい問題があります。

 切除する量が少なすぎると、またバセドウ病が再発します。

 逆に、多すぎると甲状腺機能低下症になります。

 その判断が難しいですね。

 ただ、バセドウ病の場合、いつもイライラして精神的に不安定であるのと、甲状腺機能が低下するのとどちらが楽かですね。
 
 甲状腺機能が低下した場合には、その分を補充すれば済みます。

 となると、バセドウ病を治療したほうが楽ですね。

 もう1つ、手術の場合には手術痕が残ります。

 その点が短所でしょうか。

 

 なお、
 you tube動画は https://www.youtube.com/watch?v=nggnHgMpC5I&feature=youtu.be

            https://www.youtube.com/watch?v=CTBiMtP2xok&feature=youtu.be
 はここにあります。

 よかったら、覘いてください。



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