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呼吸器 疾患1

みなさん,こんにちは。

台風の影響で,ちょっと涼しいですね。


昨日,石油を作る藻の話をテレビで放送していました。

この話は,昨年末に始めて聞いたのですが,実用化に向けて話が進んでいるようです。

すごいね。

しかも,発見した先生がすごい。

この技術は,外国には渡さない,とはっきり言っています。

筑波大の渡邉信教授です。

東北大学出身の方ですから,今回の震災には何か思いもあるでしょう。

日本も産油国になるか!!!



それではまず,前回の問題の解答・解説です。

問題1 呼吸数を増加させるものですね。

これは,1番の体温の上昇ですね。

体温の上昇はエネルギーの消費によって起こります。

エネルギー産生に伴って酸素を取り入れようとします。

その結果,呼吸が増えます。

問題2 吸気時に横隔膜は収縮するかですね。

 横隔膜は収縮することによって,下がって胸郭が広がります。

 すると,空気が肺に入ります。

 です。

問題3 吸気時に内肋間筋は収縮するかですね。

 ここは,「外の空気を吸う」だから(語呂合わせ),収縮するのは外肋間筋ですね。

 ×です。

問題4 肺活量は,最大吸気位と最大呼気位の間ですね。
 
 となるとが正解となります。




今回から呼吸器疾患です。

代表的な呼吸器疾患を取り上げます。

初めは感染性疾患です。

インフルエンザ,肺炎,肺結核などがあります。

そのうち,肺炎と肺結核を取りあげます。

1 肺炎

(1) 概念

 ① 感染性肺炎

  肺炎とは,肺に病原微生物が侵入し炎症が起こることです。

  病原微生物には,ウィルス,細菌,マイコプラズマ,真菌などが挙げられます。

  この場合は,病原微生物によって引き起こされるので,感染性肺炎といいます。

  感染ですから,罹りやすい人と罹りにくい人がいます。

  いわゆる宿主の抵抗力・免疫力の問題があります。

  そういう意味では,細菌などの感染力が上回ると発症することになります。

  肺炎は,現在でも死亡原因の第3位です。

  肺炎で亡くなる方の95%は,65歳以上の高齢者です。

  病気で体力の落ちている方や,免疫力が弱くなっている高齢者は注意が必要です。

  
好 発 年 齢起   炎   菌
新 生 児 大腸菌 ブドウ球菌 クレブシエラ
乳 幼 児 ブドウ球菌 肺炎球菌 A群レンサ球菌
学童期~大人 マイコプラズマ 
高 齢 者 レジオネラ 肺炎球菌

  年齢によって,肺炎を起こす病原体が異なります。

  上図は,それを表にしたものです。

  ちなみに,風邪と肺炎は別物です。

  風邪をこじらせたものが肺炎ではありません。

  風邪は鼻や喉,気管支が侵される上気道の炎症です。

  しかし,肺炎は肺が冒される,いわゆる,肺胞に炎症が起こっている状態です。
  
  間違えないでね。


 ② 機械的肺炎

  これとは別に,誤嚥などによって起きる誤嚥性肺炎もあります。

  誤嚥は,脳機能の低下や嚥下反射の低下などが原因と考えられます。

  特に高齢者は,喉頭蓋の機能と咳の反射機能が低下することで誤嚥が生じ,誤嚥性肺炎を起こしやすい。

  こちらは機械的肺炎といいます。

(2) 症状

 肺炎では起炎菌(きえんきん)によって,症状が異なります。

 したがって,症状を見て起炎菌を特定し,それにあった薬剤を用います。


 代表的な肺炎の症状について説明します。

 ① ブドウ球菌性肺炎

  ブドウ球菌性肺炎は,高熱が出て息苦しく呼吸が速くなります。

  また,血の混じった痰を伴うせきが出ます。

  新生児と成人の両方に肺膿瘍(はいのうよう)をつくります。

  肺膿瘍とは,肺の組織が壊されて腐ってしまい(壊死(えし)),うみがたまる(膿瘍)ことをいいます。

  膿瘍は肺を覆う膜へ広がり(膿胸),肺炎による呼吸困難をさらに悪化させます。
 
 ② A群レンサ球菌性肺炎

  A群レンサ球菌性肺炎では,扁桃の腫れと痛み(疼痛)が特徴的です。

 ③ 肺炎球菌肺炎

  肺炎球菌肺炎は,肺葉(はいよう)全体をおかす,大葉性肺炎(だいようせいはいえん)と呼ばれる肺炎を起こしやすい。

 ④ マイコプラズマ肺炎

  マイコプラズマ肺炎の原因になる「マイコプラズマ」とは,ウイルスと細菌の中間ほどの大きさの微生物です。

  生物学的には細菌に分類されますが,ほかの細菌と異なるところは細胞壁がない点です(この点で薬剤が異なる)。


  マイコプラズマ肺炎は,子どもから大人まで罹る肺炎です。

  マイコプラズマ肺炎では,激しく頑固で長期にわたる咳が続きます。

  その咳は,痰が絡まった湿性の咳とは異なり,乾いた咳(乾性咳嗽)がでます。

  また,全身症状としては,発熱と倦怠感があります(ない人もいます)。

  また,試験で聴かれるのは,マイコプラズマ肺炎です。

 ⑤ レジオネラ肺炎

  レジオネラ肺炎は,乳幼児や高齢者,病人など抵抗力の弱った人だけに感染するという,日和見感染症に分類されます。

  通常は,人から人への感染はありません。

  レジオネラ肺炎は,全身倦怠感,頭痛,筋肉痛で始まり,その後,高熱,呼吸困難,下痢,意識障害がみられ重症での死亡率は高いです。


(3) 検査

 ① ブドウ球菌性肺炎

   ブドウ球菌性肺炎では,肺膿瘍によって肺が白い影が出ます。

   また,二ボーによって液体と気体が作り出す水平面が横腺として認められます。
  
   あるいは,肺炎像の中に空洞が見られます。

 ② A群レンサ球菌性肺炎

   肺の陰影が写るとともに,扁桃が腫れます。

 ③ 肺炎球菌肺炎

   肺葉に浸潤が見られ(大葉性肺炎),陰影が写ります。

 ④ マイコプラズマ肺炎

   下肺野(かはいや)(肺の下部)にスリガラス様の陰影が特徴的です。

   大葉性肺炎のような濃厚な陰影とは異なります。

   また,寒冷凝集反応が陽性となります。

   寒冷凝集反応とは,低温により赤血球が集塊を形成する現象で,5℃前後でもっとも強く凝集が起こります。

   血清に赤血球を加え,凝集の起こる最高の希釈倍数を求めます。

   256倍未満が正常とされています。

 ⑤ レジオネラ肺炎

   胸部にスリガラス様の陰影が出ますが,画像診断は困難です。

   レジオネラ菌を増殖させる特別な培地を使って,分離培養します。

   最近では,尿中抗原測定法といわれるものが使われます。

   検体として患者さんの尿を用い,菌の成分が血液中を巡り,尿の中に出てくるのをとらえる方法です。

(4) 治療

 ① ブドウ球菌性肺炎

   セフェム系抗生物質が使われます。

   ケフレックス,ケフラール,セフゾンなどと呼ばれる薬剤です。

   抗生物質として最も使用頻度の高い薬剤です。

   作用機序としては細菌の細胞壁合成を阻害することによって細菌を殺す働きがあります。

   細胞壁はヒトの細胞に存在しないため,細胞壁を有する細菌に対して選択的に作用することになります。

 ② A群レンサ球菌性肺炎

   ペニシリン系抗生物質が使われます。

   サワシリン,パセトシン,ヤマシリンなどと呼ばれる薬剤です。

   セフェム系抗生物質と同様に,細菌の細胞壁合成を阻害することによって細菌を殺す働きがあります。

 ③ 肺炎球菌肺炎

   ペニシリン系抗生物質が使われます。

 ④ マイコプラズマ肺炎

   マクロライド系抗生物質が使われます。

   マイコプラズマは細胞壁をもたないため,ペニシリン系やセフェム系の抗生物質は効果がありません。

   そのため,マクロライド系のエリスロシン,クラリス,クラシッドなどが使用されます。

   また,テトラサイクリン系の抗生物質も使われます。

   テトラサイクリン系の抗生物質は,細胞壁を持たない微生物に対しても抗菌力を発揮するからです。

   ミノマイシン,ビブラマイシンなどです。

 ⑤ レジオネラ肺炎

   レジオネラ菌は,β-ラクタマーゼを産生します。

   β-ラクタマーゼは,ペニシリン系、セフェム系抗生物質の基本骨格となる構造(β-ラクタム環)を壊してしまう酵素です。

   そのため,ペニシリン系やセフェム系の抗生物質は無効となります。

   マイコプラズマ肺炎と同様に,マクロライド系抗生物質が使われます。

   また,結核に使用されるリファンピシンも使用されます。

(5) 看護

  肺炎では,痰が多く排出されるため,タッピングや吸入をよく行うことです。

  また,発熱による発汗のため,脱水に注意する必要があります。
 
  そのため,尿量をチェックすることです。



さて,今回も長いです。

ここで過去問をやりましょう。

問題1 マイコプラズマ肺炎は,老人が罹患することが多い。

問題2 マイコプラズマ肺炎は,白血病など重篤な免疫機能の低下した患者に多く発症する。

問題3 マイコプラズマ肺炎は,乳児から思春期までみられるウィルス性肺炎である。

問題4 マイコプラズマ肺炎は激しい呼吸困難を伴う。

問題5 マイコプラズマ肺炎は,寒冷凝集反応陽性によって診断でき,マクロライド系の抗生物質が有効である。



2 肺結核

(1) 概念

 結核は,結核菌が人のくしゃみ,咳などで空気中に飛散し,空気感染(飛沫核感染)を引き起こします。

 結核菌は,抗酸性で細胞壁に多量の脂質を含有するため消毒薬抵抗性が強いです。

 そのため,肺結核だけではなく,臓器結核(腸・腎・脊椎)も起こします。

 結核菌が血行を介して全身の組織・臓器に播種され,全身に粟粒状(ぞくりゅうじょう)の結核性病変が形成された状態を粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)といいます。


 昔は不治の病といわれ,あるいは国民病といわれ,多くの人が亡くなりました。

 しかし,現在は抗生物質の発達によって死亡者は激減しました。

 現在は,肺結核によって体力のない高齢の男性が死亡しています。

 結核の死因順位は,第24位です(平成21年)。


(2) 症状

 肺結核を発症すると,朝方にはそれほど熱はなく,夕方になると37~38度くらいの微熱が続きます。

 夜には寝汗をかき,昼には倦怠感を伴います。

 その他,咳や痰が出ます。

 これらの症状は,風邪と同じですが,症状が長期間続きます。

 放置すると,血痰,息切れ,食欲不振になり,痩せてきます。


(3) 検査

 検査方法には,「ツベルクリン反応検査」「胸部X線検査」「結核菌検査」の主に3つの方法があります。

 ① ツベルクリン反応検査

  ツベルクリン反応検査は,人体のアレルギー反応を使って結核に感染しているかどうかを調べる検査方法です。

  ツベルクリン液(ヒト型結核菌の培養液から分離精製した物質)を前腕内側の真ん中に注射し,48時間後に反応を調べます。

  結核菌に感染した人やBCG接種を受けた人では,赤い斑点,硬いブツブツの硬結や二重赤斑などが現れます。


  なお,ツベルクリン反応を陰転化(陰性反応)する疾患などがあります。

  白血病 
  麻疹 
  免疫抑制剤 
  粟粒結核 
  老人 
  サルコイドーシス

  これらの疾患などに感染すると,ツベルクリン反応は陰性になることがあります。

 ② 胸部X線検査

  結核が発病していれば,90%以上の確率で発見できます。

  この場合,肺上部の背中側に病巣が写ります。

  さらに,病状がかなり進行していれば空洞が見られます。

  ここには結核菌が大量に存在し,このような空洞をもつ人は,周囲の人への結核菌の感染源となります。


 ③ 結核菌検査

  胸部X線検査で,肺結核の疑いがあれば,結核菌検査で詳しく調べます。

  痰に結核菌が確認されれば,肺結核と診断されます。

  ただし,結核菌は細胞分裂の一回あたりの速度が非常に遅く,15時間もかかるので,正確な判定ができるまでに8週間もかかります。
  
  そのため,最近ではPCR検査が行われています。

  PCR検査とは,肺結核の感染が疑われる患者の痰から結核菌のDNAあるいはRNA(遺伝子)があるかどうかを調べる検査方法です。

  PCR検査は感度が高く,検査結果もすぐに得られます。

  
  結核菌検査では,チール・ニールセン染色法が採られるます。

  通常,フクシンで染めた後(紫赤色),酸処理する過程で一般細菌では脱色されてしまいます。

  しかし,結核菌を始めとする抗酸菌類では脱色されないという性質を利用して一般細菌と区別します。

  これをチール・ニールセン染色といいます。


(4) 治療

 排菌患者は,専門の結核病棟で入院治療を行います。

 排菌患者とは,喀痰(かくたん)から結核菌が検出された患者を指します。

 その場合,入院期間は通常半年~1年かかります。

 排菌がなくなれば,外来にて治療を継続します。

 昔は,ストレプトマイシン単剤の投与をしていました。

 しかし,現在は耐性獲得の危険があるため単剤での治療は行いません。

 薬物療法では,3~4種類の薬剤を併用して服用します。

 処方例1 イソニアジド + リファンピシン + ピラジナミド
 処方例2 イソニアジド + リファンピシン + ピラジナミド + 塩酸エタンブトール
 処方例3 イソニアジド + リファンピシン + ピラジナミド + 硫酸ストレプトマイシン

 標準的な抗結核薬と副作用
抗 結 核 薬副 作 用
イソニアジド(INH)末梢神経炎
ピラジナミド(PZN)高尿酸血症
リファンピシン(RFP)血小板減少・赤い尿
ストレプトマイシン(SM)難聴・めまい(ストマイ難聴)
エタンブトール(EB)視野障害・視力障害


(5) 看護

 ① 高齢者,過去に結核に罹患した者,長期透析者,ステロイド・免疫抑制剤使用者,糖尿病患者などは,免疫能が低下しています。

 そのため,結核に感染しやすいので注意が必要です。

 ② 抗結核薬が正しく投与されているか管理すること。

 ③ 抗結核薬の副作用に注意すること。

 ④ 有効な消毒薬として,グルタラール(2.0%),クロルヘキシジン,エタノールなどがあります。


さて,最後は過去問です。

問題6 結核の年齢階級別死亡率は高年齢層に高いのが特色である。


問題7 結核の塗抹検査には抗酸菌染色を用いる。


問題8 ツベルクリン反応が陰性であれば結果ではない。


問題9 肺結核の治療にプレオマイシンを使用する。


問題10 抗結核薬のリファンピシン服用中の患者の尿は赤色調になりやすい。



ちょっと,長いので今回はここまでです。

みなさん,お疲れさまでした。






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